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ウエットラボトレーニングコース

心臓外科トレーニングコース

心臓血管外科では豚の心臓を用いたウエットラボトレーニングコースを定期的に開催し、若手外科医の手術手技の向上を図っております。停止心による冠動脈バイパス手術、弁膜症手術の修練のみならず、内胸動脈の剥離、拍動心下での冠動脈バイパス手術(オフポンプバイパス手術)の修練も行っています。

弁置換手術の修練風景弁置換手術の修練風景

オフポンプバイパスの修練風景1オフポンプバイパスの修練風景1

オフポンプバイパスの修練風景2オフポンプバイパスの修練風景2

2014年3月のウエットラボトレーニングを終えて2014年3月のウエットラボトレーニングを終えて

一般外科トレーニングコース

研修医、学生向けの皮膚縫合の実技実習の様子

「私には特別な才能はありません。激しいほどの好奇心があるだけなのです。」 アルベルト・アインシュタイン
「私たちに分別と理性と知性を与えた神が、私たちがその能力を使わないでいることを意図していたと信じるいわれは無いと思うのです。」ガリレオ・ガリレイ

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2008年9月より研修医、学生を対象に豚の皮膚及び腸管を用いた実技の実習を月に約1度の割合で実施しています。以下の写真は実際の様子を撮影したものです。

研修期間は2から3ヶ月ですので最初に皮膚縫合を豚の皮膚で経験し、皮膚の縫合と糸結びの技術の習得を目指します。

  皮膚の縫合と糸結びの技術の習得


次の段階で皮膚縫合の復習と腸管吻合を体験してもらいます。

  皮膚縫合の復習と腸管吻合を体験


  実際の手術で使用されるサーキュラーステープラーなどを使用し、器械吻合の仕組み、器械の扱い方を理解してもらいます。

  器械吻合の仕組み、器械の扱い方を理解


  この下の写真は自分たちで行った吻合で水が漏れないかを見ているところです。水漏れは無く無事吻合ができました。

  水漏れは無く無事吻合

 実技実習の際にベッドサイドで当科を実習している学生および希望する学生には糸結びと皮膚縫合を行ってもらっています。せっかくの研修なので外科の基本手技である縫合に触れてもらいたいものです。
必修となった影響で外科を希望していない研修医も多く参加しています。そんな研修医にも実技実習は好奇心がわくようで、参加した研修医や学生は予定の1時間程度を超えても手術器械を離しません。みなさん2時間があっという間に経過すると話し、その後の手術も熱心に参加するようになります。好奇心を持ってもらって研修してもらうほうが良いと考えていますのでこの取り組みは今後も続けていく予定です。緊急手術などが入ると指導時間が十分でなくなることもありますが、そのようなことの無いよう指導体制も強化していく予定です。

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「大切なのは問いを発するのを止めないことです。好奇心はそれ自体として存在理由があるのです。永遠や、生命や、実在の驚くべき構造のことを考えるとき人は畏怖の念を抱かずにはいられません。日々、そんな不思議をほんの少しでも理解しようと努力すればそれで十分なのです。」アルベルト・アインシュタイン

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実習時、学生が疑問に思わないことをよく質問します。たとえば電気メスですが、何故電気メスで組織が切れたり、血液が凝固するのか?という疑問です。学生に聞くと電気が通るからというとんでもない答えが返ってきます。それなら電池をプラスマイナスをつまむことはとんでもないということになりますが日常電池をつまんで指が切れたという経験はしません。また、上の写真のサーキュラーステープラーという実技実習でも使っている吻合器があります。この器械は円でステープラーを打ちこみ(下図の青い円型部分)、その円の内側を円形に切り落とす構造になっています(下図の白い円形部分が切り抜かれます)。下図で考えるとこの器械で縫合は可能ですが器械は切除した円より大きいので抜き取ることは数学的に不可能となります。

  吻合器

しかし、手術で抜けなくなることはなく、安全に吻合術を行うことができています。正解はここに載せませんが、暇があれば自分で調べるなり、先輩諸氏に聞いてみてはどうでしょうか。問が浮かんだら調べること、先輩に聞くということは重要と考えています。研修医の好奇心を失わせないような指導体制を今後も考えてきます。

文責 利野 靖